ホーム > 詩人の部屋 > 過去ログ > No.124000-124999 > No.124669「ある思想の狭間」

過去ログ  〜 過去ログ No.124669 の表示 〜


[124669] ある思想の狭間
詩人:はちざえもん [投票][編集]

冷たい目をした男が 薄ら笑いを浮かべて僕を見ている
それは僕自身の実像
これが一つ目の真実

作り笑いを浮かべた僕が 差し出した掌は
突き放す事を前提とした
冷たい掌

机上の空論を構築して
粒子の狭間にまで水を行渡らせる

ある思想の狭間
僕は突き上げた右腕を振り下ろせずにいる
僕の傷つけた あの人の視界は
暗闇の中で今日も漂っている

机上の空論を掲げて
激昂と黒の行進
或いはそれを一つの思想と定義するのなら
その思いとは裏腹に
衆愚の有様に他ならない

ある思想の狭間
愛しき人を傷つけてまで
追い求めるほどの理想なのか?

空を仰ぎ嘆く
群衆の中の男

あぁそうか、あれがあの時の僕だ

一つの形式美
鮮やかに思い出す 黒の行進

この机上の空論を捨てた日、
僕は実像を取り戻した
これが二つ目の真実

2008/04/15

前頁] [投票する] [次頁

- 詩人の部屋 -