| 詩人:knemo | [投票][編集] |
四月の雨はまだ冷たくて
僕の小さな傘から弾いた雫は
じんわり背中をなでてきます
傘持つ右手もブルブル
視界もブルブルとゆがんでいます
遠くにみえるあの子の肩も
平気なのか濡れてるあの娘の体も
ブルブルと震えてみえます
遠くにみえたあの子の肩を
母だろうか優しい腕と傘が包みました
濡れてるあの娘の側にはなぜか
誰も近づく姿も気配もありません
濡れてるあの娘の背中に
遠くにみえるあの子の二人が
映ってみえる気がします
あの娘が優しい傘で隠れる事を
思わず僕も遠くから願ってしまう
冷たい冷たい四月の雨です