詩人:快感じゃがー | [投票][編集] |
ある産婦人科の
待合室
同じソファーに女性が二人
ひとりは、
望まない子を身籠って
もう一人は
望んでいても
一向に叶わず終い。
最初、
眼が合って
にこやかに
挨拶を交わしたけれど
互いの事情を知るや否や
気まずくなり、
無言のまま
ふたりは
距離を置いた
そして、
また何処かの病院で
産声があがり
何処かの道端では
悲鳴が
響き渡る
子作りに勤しむ夫婦と
欲に目の眩んだ、
若すぎる男女
ああ
生きるとは何なのか
生命、とは
何なのか
その重みに、
君たちは
いつになったら
気づけるだろう?
神様は
日々、
そんなことを
私たちに
知らしめようと
しているのかもしれないな