詩人:甘味亭 真朱麻呂 | [投票][編集] |
あふれ出すよ
今 噴水みたいに
場違いな気がした
今の生活にだって
打開策はあるはず
悲しい気持ちは
いつも胸を濡らす
膝にこぼれ落ちた
涙がはじけて消えた
忘れかけたやさしさは愛を光らす輝き
闇を照らすまばゆい閃光はいつか見た景色なのか
闇をのみこむほど闇より深い暗黒の闇
いつの間にか
本を逆さに読むような適当な日々ばかり
続いている
明日もきっと今日と同じ様な日になるね
水しぶきをあげるように
勢いよくあふれるように
時代の波が今僕をのみこむ
波はゆらゆら
揺れながら
森はざわざわ
話し掛ける
目をつむり
風の音に耳をかたむけ
意識が消える
無意識の中へ行こうか
凍り付いて
眠りの森の中へ
重なり合う
記憶のパズル
自由に組み合わされて
僕の中に眠る記憶を思い返させる
蘇る記憶
帰り着く思い
すっこむ映像
帰らせる人
僕の遠い記憶の中へ
あぶくがぷくぷく浮かんでくるように
記憶はやがて失せる
そしてまた新しい時代が当たり前みたいに
僕らの生きたつかの間の時間を塗りつぶし
その新しい時代に埋まるようにして僕らの時代はやがてその影すらも見えないくらい古くなり時代の底に沈み
永遠の彼方へ埋まり消えてしまったように思えるくらい
深く埋まったから見えない 誰にも
時代はそうやって何層にも重なり新しい時代もまた底へ沈み
一番最下層の時代も最上部となる地球最期の時代でもその悲しさは変わらず
過去に生きた人たちの記憶などなにも知らないままただ目の前にある今をその時代その時代の人たちは生きいつかは終わりの日に目を閉じるだけだ
変わらない流れと少しの誤差と決められた掟の中で誰もが長くとも死んで行く
時代に埋まり何かを探す様に元の場所へかえる日に影をそこに落とす。