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[130585] 
詩人:あかつき [投票][編集]


小さい蕾

待っているのは太陽

追いかけることもなく

ただひっそりと潜む



横切る雲にため息漏らし

降りやまない豪雨に濡れ

庭の隅っこ

声も出せず亡霊のようだ



キミの帰りをじっと待って

何も手につかず日が暮れる





ひどく痩せこけて

渇ききった心

ここから見える景色は

何もかも灰色



吹き荒ぶ風に揺られ続け

ぶきみな夜をひとりきり

臆病なのに強がって

また泣きだしそうなんだ



キミの帰りをじっと待って

眠れぬまま夜が更ける

今どこで何をしているの?

不安で胸が詰まりそうだよ



小さな願い奏でながら

いつか来る春をじっと待つ

2008/08/15

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