急いで飛び乗った夜間バスは週末の酒気と倦怠が渦巻くように込み合って僕は会釈を言い訳に席を占めた絡め損ねて所在なげな君の指は別れの合図のようにぴんと伸びて僕はただ笑って目を背けるしかなかった闇を貫く都市高速を重たく唸(うな)るバスの中で僕を包んで離さない君の残り香もう終わったはずなのに僕を包んで離さない君の残り香
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