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[132128] また逢いましょう
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


心がなんだかいつもよりもあなたを求めてる
それはもうじき僕に命の終わりがやってくるからか?
小さくしぼんでゆくもろいこの命の始まりは思えばとても疑問だらけで
人の頭ではわからないくらい難しい
とうとうこの日がきても答出せずじまいさ

あなたはただただ泣くだろうか
少しずつ日が浅くなるにつれて
僕に会いに来る回数が増えるのかな

ああ さよならってただ笑うだけで僕はあなたを悲しませてしまうんだね

ならば さよならなんて言わないよ
嘘でもまた会おうと笑っていうんだ
涙なんか必要ない

さよならと言いかけた自分にふと気がついてはっとなった

命が終わる瞬間に人は一番 輝くのさ
それは誰かに左右された終わりでは輝かない
綺麗な終わりにだけ輝くものさ

そうだよ 終わりは新しい始まり
君にとっては新しい人生の転機だぜ
ほら笑ってくれよ
君が泣くと僕も悲しくなるから

どうか笑って
たのむ笑って

「ありがとう…
また逢いましょう」 精いっぱい口にした言葉はゆく宛もつけず風のように消えた

言葉にならない
焦る気持ちと急ぐ時間に笑顔が奪われてく

それでも 不安じゃないよ
君が隣にいて
冷たい手を握ってくれるから

事実は、現実は
言葉にするより
本で読むより
ずっと鮮やかで生々しい
その分 悲しみもストレートに容赦なくやってくる

だから こわいのさ

涙も凍るほどに

すごく こわいのさ。

2008/09/22

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