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[133121] あいだの美学
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


冬の日歩道を歩く人と人のからめた指の少しのあいだ
そのあいだがつくるかすかな風の通り道に吹く風が冷たくってたまらずつよくにぎります
手袋をわざと忘れたふたりは出掛けるたび手袋しないで
互いのぬくもりや温度感じるために
地肌と地肌 重ねて 冬の冷たい風の中であたたかいぬくもりを感じるんだ

顔を見合わせながらにっこり笑う
そんな場面
心があったかくなる
だからけんかするたび痛みとさびしさを知るから
けんかした前回よりもずっとその隙間と距離はうまってる
だから心はもっと前よりあたたかくなったはず
孤独な風にたえられなくなったふたりはまた手をつなぐ
だから愛はすごいんだ

素晴らしい 愛 今日も君に会いたいな
目には見えないわずかにあいた心の隙間をうめてしまう
だけれど完全にうめてしまわないよ
自由がきかなくなるから
ちょうどいい隙間と距離でふたりはあたため合う

今日も手と手をつないで
たまには唇 重ねて
愛の美学を惜しみなく感じるよ
それが素敵だと思えたら あいだの美学に教えられることはない
もうすべて学んだから
それさえわかれば修了さ

よく頑張ったね

愛の女神ささやく
君には劣るが
とても可愛い
羽根を生やした
女神が笑えば
愛も笑うのさ

僕はずっとずっと愛するあなたを守ると心に誓う
この先ずっとずっと変わらない もう完璧になった愛だからもう一度学ぶなんて事がないように
失敗は許されない
おもりがついたのさ

ほらそれは大切な大切なお勉強

あいだの美学 たとえばあなたと僕の指をからめたあの夜のような事です

なんてあたたかい日なんだ それに気づけた日はお風呂上がりのようなぽかぽかな心地です

風に感謝 君ともううめる隙間がなくなってもまた愛は離れるから用心して笑ってられる今を愛そう。

2008/10/19

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