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[137516] 無銘の刀
詩人:矢井 結緒 [投票][編集]


切れ味が落ち
曇り始めた
私の手刀は
もう大切な物さえ
握る事が出来ない

心に触れる事より
斬る事ばかりに夢中で
磨く砥石が
貴方だった事に
気付けなかった

錆びた無銘の刀は
鞘に張り付いて
もう抜く事さえ
出来ないまま
床の間で
埃に埋もれながら
在りし日をただ懐かしむ







2009/01/08

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