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[142014] このまま このまま
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


僕が君を愛すのはほんのささいな気持ちの気紛れ
悪いね誤解しないで
君が僕を愛すのもそんなわいて出たようなちいさな気紛れだろう
正直に言いな
そのほうが悲しみは少ない
お互い素直でいられる

これからもし今みたいな生活を続けるならそれも幸せだね
だけれど君はどう思うかわからない

そもそも他人と他人がつきあうなんてばかばかしい キスしあうのも不潔さ
僕は愛なんて信じちゃい無かった 今もそうかもしんない
自分以外はまるで存在しないかのように考えてた
でも君に出会ってからなんか少し気持ちに変化があらわれた

それを愛と呼ぶかなんと呼ぶかは君にまかせるけど
君が愛というならそう呼ぶことにしよう
君と僕は愛をつむいでく
すこしずつすこしずつ形にしていく
編み目を間違わないように交差させてマフラー編むように

今もぎこちない
不器用さは無くなりゃしない
でもまたそんなとこが僕ら うまくやれてる理由なのかな
いうなればつっかえぼうかな
遠慮がなくなったら本当の他人
愛はおしまいだから
このままで
このままで
ずっと いつまでも愛しあおう

死ぬまでずっと
ばかばかしく
すばらしく
やっていこうな
このまま このまま
なにも変えずに
変えてしまわずに
同じ光をまとって
ときにはへたくそなキスをして家庭菜園をふたりしてつくってたまには外食して

そんなふうにふつうな毎日を幸せと呼べたならいい

それが僕の 多分
君の思い描くただひとつの夢

静止画のように動かない骨となるまで流れるときがふたりを分かつまで
このまま このまま
それとなくなんとなく自由に無理はしないで それなりに生きれたら

それだけで それだけで すばらしい
それならば それならば すばらしい

だから このまま このまま
このままで。

2009/04/06

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