知らない人に
兄妹ですか？と聞かれて
真剣に否定する
あなたが好きです

同じ音を聴いて
同じ物を食べて

性格は全然違うのに
見てる方向が一緒だから
だんだん似てきたのかな

遅れがちなわたしの手を
あなたが何気に
握って守ってくれる

「冷たいな、おまえの手」

そう言って
掴んだわたしの手を
自分のコートのポケットに
突っ込んだ

「変だよ、兄妹なのに」
って笑うと

「違うから」
怒ったように否定する


早足のあなたに
付いてくために
冷え性の掌に汗とか滲んで

ぽっかぽか