ホーム > 詩人の部屋 > 過去ログ > No.152000-152999 > No.152294「声」

過去ログ  〜 過去ログ No.152294 の表示 〜


[152294] 
詩人:どるとる [投票][編集]


遠い昔から どんな恋人たちでも 言ってきた言葉をわざわざハイテクな現代できみに伝えるのは
愛だなんて極限にたどり着いたら最果ては単純なもの
そう思えるから

繋がろうと 繋がりたいと願いながら差し出した 見えない思いが作り出した僕の手が
きみにどれだけ届いてるかな 今 すごく気になっているよ
心臓が 破裂しちゃうくらいに

全ての気持ちを伝えたい 伝えたいけれど僕が時折見せる悪魔が君の中で 別次元の出来事になったら
僕らさよならするしかなくなるのかな

吐き出した息も切れ切れのやたら寒い夜に
僕は声にならない声でこれが声なのかっていうくらいの声で精一杯 伝えた

きみに 月の光さえ遮られたこの真っ暗な部屋で二人 歪に抱き合いながら そっと

そして夜明けは厳かにそんな二人を分かつ

嗚呼 神様
生まれてはじめて犯した最後の罪をお許しください…

2010/01/16

前頁] [投票する] [次頁

- 詩人の部屋 -