過去ログ
〜 過去ログ No.154087 の表示 〜
[154087] 花散る
気の花が散って
心地に迷い降りる
垂れ込めて
月の在処も知らぬまま
夜だけは老けてゆく
病に青を帯びて
東雲の空に
曙光が兆すから
何度眠れぬ夜を
過ごしても
再生の朝に甘えて
直ぐにその深さを
読み違えてしまう
漕がなくても
風に波立つ流れは
弛むことなく
頼りな気なこの舟は
無抵抗に運ばれて
川下の向こう
滝壺の予感に震えつつ
無作為を貪り続ける
2010/03/10
[前頁] [投票する] [次頁]
-
詩人の部屋 -