ホーム > 詩人の部屋 > 過去ログ > No.158000-158999 > No.158032「晴れ女」

過去ログ  〜 過去ログ No.158032 の表示 〜


[158032] 晴れ女
詩人:どるとる [投票][編集]


君はまるで太陽のように僕の目の前でいつも輝いている
燦々と 燦々と

その笑顔は醜いくらい まぶしすぎて
直視できない
君は誰より 明るくてまぶしくて まるで太陽というにふさわしい人

晴れ女よ
今日も 僕を照らしてこの涙を乾かす手ほどきしてくれる

でも時々その明るさがうっとうしいんだね
でもまぎれもなく僕は君を心から愛しているんだ

夏の暑い日の中でも
君は元気だね
変わりなく元気だね
ちょっとくらい
元気ないほうが
ふつうだというのに

君はちょっと
明るすぎるね
君はちょっと
まぶしすぎるね
僕には
大げさすぎる太陽
燦々と 燦々と
今日も照りつける日差しはまるで
狂った夏の日差しのよう

晴れ女よ
たまには黙って
本でも読んでいなさい
おしゃべりが過ぎたらかわいいものもかわいくなくなるよ

晴れ女よ
今日も 僕を照らしてこの涙を乾かす手ほどきしてくれる

でも時々その明るさがうっとうしいんだね
でもまぎれもなく僕は君を心から愛しているんだ

暗い僕は月のよう
夜空に浮かび
ひそやかに
誰かのさびしい
帰り道を照らすだけ

君は太陽
ギラギラと輝くような目立ちたがり
違いすぎる二人は愛し合う意味も手をつなぐ理由もただ本能だというけど

僕は知ってる
愛する意味を
手をつなぐ理由を
それは心の中にあること

晴れ女よ
僕が際立つ夜は
君の普段見せない
涙を乾かす手伝いをさせておくれ
僕は月のように
照らし
そのかわり君は
太陽のように
僕を照らす
役割は決まってる

だから僕らは
月と太陽なんだね

そうやって
お互いを照らしあって
お互いのいる意味が消えないようにしてる

はかない影をもつ存在さ

結局僕も君も夏の道に踊る陽炎
誰かと一緒にいなけりゃさびしくって無口になる。

2010/07/04

前頁] [投票する] [次頁

- 詩人の部屋 -