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[163001] マイネームイズ
詩人:どるとる [投票][編集]


ひとりぼっち
零時過ぎの真夜中
ふいに存在が消えた
気がしたんだ
とっさに体勢を立て直したのはいいけど
やっぱり足取りはおぼつかないな

何もかもが僕には似合わない気がして
ふいに思ってしまう
死にたいななんてさ

溢れ出る涙を うまく隠せないまま
星の瞬きにさえ目をそらしたよ

心の掃き溜めに捨てたはずの夢が僕に助けてと叫ぶ

何もかも諦めればそれで済んでしまうのに
そっちのほうが絶対楽なのにどうしてだろう
無謀にも立ち向かおうとする僕は

見えないギターを抱えて
聴こえないメロディを奏でる
僕は名ばかりの
シンガーさ

僕には名前なんて
大それたものはきっとなくて
僕にはプライドなんてきっとなくて
どんなに傷ついても悲しくならないのは
きっとそのせいで
溢れ出る涙はそんな強がりが全部嘘であることの証で

マイネームイズ
僕はただの弱虫だよ
マイネームイズ
僕はただの嘘つきさ

ピエロのように愛想笑いばっか浮かべてるだけのバカかアホだよ

今夜もきっと
唄うだろう
カナリアのようには
美しく唄えないけど

誰かの心に
自分の心に
語りかけてゆく

僕っていうやつの
本性を映し出す
鏡のような
透明な唄を
僕っていうやつの
正体を暴き出す
偽りのない唄を

雲ひとつないさみしい空に浮かべて。

2010/12/12

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