詩人:どるとる | [投票][編集] |
本当は僕だって独りじゃさみしくて
本当は僕だって誰かと笑い合いたい
だけれど目の前にいつもそびえ立ってる
僕にしか見えない
孤独という壁を
乗り越える
勇気がないだけさ
遠くのほうでかすかに見える灯りは
希望というにはとても小さすぎて
ため息くらいしか
出ないのです
僕は今 僕のために何をすべきで
僕は明日、僕のために何をしていけばいい?
自分のことさえ
まともにわからない
思考という名の迷路の中で絶え間なく
出口を探す日々
無意味とも思えてしまう時間が積み木のようにどこまでも積み重なってゆくだけ
鏡に映る僕に今夜も話しかけるよ
ねえ なぜ僕は泣いているのかい?
ねえ 何がそんなに悲しいのかい?
支障がないなら話してごらんよ
話せるのならば話したほうが楽だよ
孤独な僕には自分だけが話し相手だ
眠れない理由なら
いくらだって思い当たるから 今夜も眠れなくたって何も不思議には思わないけど
涙は別物さ
よっぽどじゃないかぎり流れないもの
涙の理由は
悲しいからじゃないさ
その理由さえわからないことが胸にくるんだ
涙の理由さえ
わからない僕は
ただあふれる涙を
抑えきれず
戸惑うばかり
それなのにね救いの光は
今もなお乏しいな
自分さえ良ければ
それでいいなんて
思う人たちの群の中
自分を守ることも
うまくできない僕にできるのはただ
きりもなく涙を流すことだけ
つめたい世界に
今日もなすすべもなく僕はしてやられる。