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[168178] 恋を抱き締める
詩人:姫宮らら [投票][編集]

春の風が通り抜ける

この狭い部屋のなか

黄色いソファーに二人

寄り添って座ってた

テレビのなかで

見覚えのある芸人が

見覚えのあるギャグをする

隣の君はずっと笑ってる


僕が手に持ってる

袋入りのスナック菓子

ときどき伸びる君の手から

わざと遠ざけたりして

君は大袈裟に頬を膨らます


そんな君が 堪らなく愛しくて


思わず抱き締めたくなるんだ

強く 強く

二人の体温 溶かし合うように

ずっと僕の隣で

泣いてて 笑ってて

それが当たり前なんて保証は無いから

だから 逃げてしまわないように

強く 強く

"君"という存在を確かめるように

心も身体も

君でいっぱいにしたいんだ



 

2011/05/17

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