心の隙間から吹く風で思い描いた便りは届かなくて春のそよ風にだって適わないからきれいな花も咲かなくてがむしゃらになって大きく穴を広げてみたけどこどもの遊ぶ風車すら回せなくなってもういいやってうつむいて吐いたため息が妙に暖かかったから空っぽの左手をそっと寄せて暖めると無情な風がそんな僕を眺めて消えた
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