ホーム > 詩人の部屋 > 過去ログ > No.169000-169999 > No.169201「手を振る貴方に銀の露」

過去ログ  〜 過去ログ No.169201 の表示 〜


[169201] 手を振る貴方に銀の露
詩人:雪 刀寿 [投票][編集]

船で旅立つのよ
バイバイ言う時、
ベイビーは、肩の荷を下ろして嬉しそう

手を振りキッス
サヨナラを大声で叫ぶ

メラメラ 炎がくすぶり、はじけ、
こげおちる心のさまを そっと味わった


海の下は奈落の底だから、深い旅に危険はつきもの
それでも冒険をまだする

手を振る袖に銀の露がかかる
涙のしずくが そっと落ちた
でもお祝いだよ
華やかな船のカーテンレールが引かれる
港の風景が悲しくかすむ


あとに残った痕跡をかみしめ、
ブルードアの向こうへ消えた。

あばよ、心の恋人さん

2011/06/24

前頁] [投票する] [次頁

- 詩人の部屋 -