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[170025] 日常
詩人:どるとる [投票][編集]


大人たちの言うことなんて聞く耳も持たないね
本当の自由とはほど遠い日々を生きてる
いくら地図を見つめても 夢なんて簡単には見つからない
行き先だって自分自身がいちいち決めるしかないんだよ

今日も誰かが生まれても僕には関係ない
今日もどこかで誰かが死んでも関係ない
だけど誰かの笑顔や誰かの幸せを壊す権利は誰にもないのさ

べんりなものであふれているこの世界にいま足りないものは
きっとどれだけ科学が進歩しても それだけはずっと変わらないまま 僕らの中にあるのだろう

携帯電話とにらめっこして 独り笑ってる若者の背中越しで僕は泣いている
どうしてこんなに
毎日がうまくいかないんだろうな
路上で一生懸命歌うシンガーよ 僕のこんな気持ちを肩代わりしておくれ

べんりなものであふれているこの世界は
べんりになればなるほど人の心の中の大事な何かがかわりに廃れていく そんな気がするこの頃

今日 あなたに笑いかけた僕の笑顔は嘘だよ
こんな作り笑いにさえ価値があるというならば
いくらだってくれてやるさ

どんなに悲しいことがあっても 地球はまわる

その青さも色あせぬまま 中身から腐ってゆく いつか果実の芯ように僕らの心が先に腐る

理由もなく人は人を傷つけ理由もなく人は人に傷つけられて
べんりなものに囲まれて手間を惜しむ人の心は荒んでるから
何もかもをめんどくさがる

いつか誰かが歩いたこの道に刻まれた足跡さえ 時が過ぎれば跡形もなく消えてしまう 僕が歩いた足跡も同じように消えてしまう僕らは形あるものを残すことはできない
だから僕らは見えない足跡を 残すのさ

無意味な気がすることでさえ続けるからこそ意味がある
だから僕らは毎日毎日 のたうち回って生きるのさ
無意味な気がすることだけど意味などないのかもしれないけど生きるからには繰り返さなきゃならぬ

そんな俺の日常。

2011/07/25

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