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[171173] 
詩人:さみだれ [投票][編集]

浮き輪のない夜
海には行けないよ
潮の香りだけ
楽しんだりして
お城が崩れないように
見守ったりして
長い時間がたって
誰もいなくなって
それからはただ
ぽつりぽつりと魚が飛ぶ音

見違えるほどに
変わったよ
生まれたばかりなのか
おぼつかない思いやりが
たくさんの人を困らせたよ
たくさんの人が喜んだよ

最後の希望
サンダルが示す
あの軌跡をたどり
今はもう銀河の外
見えなくても手を握って
ゆっくり力を弱くして
ひとりでも平気だって思えたら
軌道は大きく変わる
新しい星の引力

匂い

それはいつかの海にも似ている
気がする




2011/09/19

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