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[175103] 無色
詩人:どるとる [投票][編集]


きっと僕は何色でもなく 笑い 泣くんだ

欲しいものなら なんだって手に入れられる世界ならば
きっと 楽しみもなくなり 僕らは揃いも揃ってあの世に憧れを持つだろう

僕らはお金持ち 欲しいものなら大概手に入れられる
だけどそれでもあいにく 欲しいものはいくら手に入れても尽きない

だから 汚れて もとが何色だったのかわからなくなる

無色の街に 無色の心 無色の言葉 無関心が服を着て歩いてる
見上げたら 空が泣いてる 地球の叫びは聞こえない

だから僕は何色でもなく 生まれ死ぬんだ

きっとみんな何色でもなく 笑い泣くんだ

足場さえない見えざる明日に 踏み出すすべを知らないから

地図さえない知られざる未来に 歩み出す勇気さえわかないから

ここにいます 来るはずもないバスを待ち
出るはずもない太陽を ビルの間に期待して。

2012/03/20

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