詩人:さみだれ | [投票][編集] |
理解してくれない
だから理解して
私、死ぬかもしれない
はやく希望を与えて
生きる糧を頂戴
私のこと考えてよ!
ねぇいつになれば気付くの?
私、お腹が空いてるの
もうずっと
幸せなんかない
生まれてこなきゃよかった
優しくしてよ!
愛してよ!
理解してよ!
"本当にそうなの?
それでも死なないの?
まだ生きてたの?
早く死ねば?"
『偽装自殺』
満月の夜
世界は血に満ちる
落日の丘で祈りを捧げた少女は
翌日、変わり果てた姿で発見された
両親はかけがえのないものを亡くしたと泣いた
次の日もその次の日も
そして泣き腫らした目で天を仰ぎ
祈りを捧げた
長い長い祈りを二人は捧げた
満月の夜
ぼくはしぬことにしました
このせかいにきぼうをみいだすことができませんでした
ぼくはもうたえられません
みなさんありがとうございました
偽装自殺
ねぇ気付いてよ
"何に?"
私が苦しんでること
"どうして?"
幸せがわからないの!
"いつから?"
わからない
"どうして?"
それくらい辛かったから
"なぜ言わなかったの?"
言いたくなかったから
"聞いてもよかったの?"
聞いてほしかったの!
"そのために君は何をした?"
手首を切った
"それ以外に君は何ができた?"
じゃあ私はどうすればいいの
こうすることでしか
理解してもらえないはずなのに
『偽装自殺』