詩人:ふくざわゆいと | [投票][編集] |
今でも あの時のこと
覚えている
キミは 少し恥ずかしそうに
それでも 精一杯の勇気で
「好き」だと言ってくれた
イジメられっ子だった ボクは
片思いでもいいからと
そっと温めていた気持ち
キミに告白されるまで
両想いだなんて
思いもしなかったんだ
初めて 言葉を交わしたのは
まだ暑さの残る季節だったね
それでも キミを好きになるのに
時間は かからなかったんだ
優しくて 明るくて
踏み出すことを 躊躇うボクに
いつも 背中を押してくれて
そんなキミが 大好きだった
メールや電話 交わす言葉も
その内容が くだらなくても
その時間は いつも楽しかった
今日がなんの日なのか
何年経っても
忘れるなんて 出来ないよ
どうしようもならない
現実に 心を引き裂かれた
キミは 変わり果てた姿で
それでも 懸命に呼吸していた
だけど 7年前の今日
静かに 息を引き取った
この世界から旅立った
「さようなら」と 言うこともなく
もっと「好き」って伝えたかった…
「なんで?どうして?
キミなの…」と震えて
涙 止まらなかった…
神様を恨むような 思いだった
やり場のない 怒りや悔しさ
キミがいないという 事実と虚しさ
何度も「キミを返して」と叫んだ
その祈りも願いも 届かなかった…
ボクの人生が 変わった日
キミの人生が 終わった日