詩人:旅人モドキ(左利き) | [投票][編集] |
歩道橋を幾つも通り抜ければ 暑苦しさの切なげに伝う本屋が在って
真っ昼間なのに御構い無しで
ポラリスを何処に居ても捜して仕舞う 悔しさ一杯で太陽が憎らしい
点数稼ぎは性懲りも無く繰り広げられ
ミザールに包み込んで欲しい 幻想の海から浮かび出る泡が惑わすよ
苦み走る顔で無糖の缶を飲み
デネブは何時も素っ裸で胸を高鳴らす 夏の大三角と有らん限り叫ぶ
薄暗がりにて遣る瀬無い看板を見詰め
ヴェガで瞬くは鮮烈なる光だ 月が昇る前の星空を独り占めな織姫よ
歩道橋を幾つも通り抜ければ 暑苦しさの切なげに伝う本屋が在った