零すとて 自らの美しさを高らかに語る后一つとて 麦かりを告げるも沈むに遅き者二つとて 燃え立つ鬼たちが打ち鳴らす鼓三つとて 極めて勇ましく若き人の吹く笛四つとて 月の怒りをも買って海に漂う器五つとて 翼を開いて空へ飛びだす鳥の尾六つとて 歌い手が奏でる琴の音に酔える姫七つとて 幼い子を養う乳を携える運び屋八つとて 潤んだ眼で猛りながら駆ける足九つとて 心の大らかさを放って旅へ導く獣十とて 帆を張って進む船に乗りこむ友ぞ宝
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