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[23466] ボーダーライン
詩人:しゅんすけ [投票][編集]

鈍く輝く太陽は

真っ赤に汚れていて

強引に騙した桃色の妖精は

釣り籠の中で

嬉しそうに飛び回る

三秒前の記憶喪失と

口からでかかった内蔵をごちゃまぜにして

思いに反した言葉を産み出し

その場しのぎの嘘を吐く

遠退くリアルに一蔑もくれず

ただ追い掛ける

うまくやれないくやしさが

捌け口となる器を探す

一杯になれば

また捨てればいい

開け放した籠から

出ようとしない妖精も

いたにはいたが

そんなことはどうでもいいんだ

自分本意の恋のはて

軽薄なサヨナラも

重複するシナリオも

日曜の憂鬱に押し潰されて

また繰り返す

ラインを越えて

その先の暗闇へ

2004/12/19

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