詩人:ライカ | [投票][編集] |
私は 自分が存在する理由が分からない。
花びらにしたって、他の花の方が鮮やか。
葉の色と 花びらの色の区別がつかないなんて、みっともないし。
古びたベランダの天井から生えたから、まるでお日様を見ることができない。
精一杯 頭を伸ばすのだけれど、身体が醜く歪んでいくだけ。
私が花として在る意味はなに?
ある日、嘆く私に神様が言った。
「君は他の誰とも違う。だからこそ尊い」 と。
でも、どうせなら、
「私の好みの形に造ったのだ」と。
「他の誰に奇形と謂われようと、お前は私からの寵愛だけを信じていればいい」と。
一言、言ってくれたならよかったのに。
せめて、[奇形で幸福な花]として枯れたかった。