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[32022] イチョウ校舎
詩人:ヒギシ [投票][編集]

どこか冷えた目をしてた
夕暮れ校舎の下

1人で辿る家路すら
自信を持てない僕なのに

広い校庭を右から左へ
横切った陸上部のあの子の背は
いつだって正しく思えたんだ

何度も同じフレーズを唄う
下手なトランペット

真白な紙に幾つもの色を乗せる
木陰の美術部員

赤い水馬を叫んでた
舞台の上の可愛い役者

肌寒い風が吹くなかで
同じ制服を着込んだ彼らは
みんながみんな、腕まくりだ


あなた達は今、
何処へ歩んでるのだろう

上着を脱いで腰に巻いた
もう少し未来の僕が
あなた達と酒を飲めたなら。


カラカラと地を這う
葉っぱは思い出に舞う

2005/04/14

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