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[35088] 五月、土曜日の午後
詩人:詩奈 [投票][編集]

土曜日の午後

窓から入る五月らしくない冷たい風
頬に当たる風に耳を澄まし
ぼんやり見つめる遠くの曇り空


遠くで響く
「もういいかーい?」
に何故か僕は應えた

「まーだだよ」



平日には見落としてしまうくらいハイスピードの時計の針も
今日はのんびり進む

落としてきた物をいくつ拾い集めたら
満足できる自分に出会えるのだろう

小学生の帰りを急かす5時のチャイムは
かくれんぼを中断させたのと同時に
僕までもを現実に帰した


もういーかい?

もういーよー


次はきっとそう返せる僕で在りたいと
静かになった窓の外を見ながら思った



2005/05/21

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