詩人:孤 花 | [投票][編集] |
さらさらしてて
つやつやしてて
やわらかくて
髪の一本一本さえも
愛すべき人だった
あの頃君は
誰にも触れられない程美しくて
毛並が整ったばかり
風を纏い無理なくどこまでも
走って進んでいった
あんなに青空が似合った真っ黒な髪が
光を失っていたことに
気付かずにはいられなかった
苦労の二文字がくっきりと見えた
どこまで追われても
かき消されないで
時の流れにさえ
逆らっていって欲しいの
そんな君ですら
変わり果ててしまいそうな世の中だから
神秘さえ感じた少年がいた事を
私が絶対忘れないでいるから
頑張って
頑張って
頑張って