| 詩人:P | [投票][編集] |
動くことの出来ない代わりに
『彼』は永遠を持っていた
幾千の月日を越え
彼は初めて夢を見た
「君ニ、触レタイ」
そんな彼の存在に気付かない彼女は
「さようなら」と、
ある日 言った
彼は叫び続けた
何度も彼女に呼びかけた
「オネガイ、気付イテ、声ヲ、聞イテ、届イテ、コノ、想イ・・・!」
しかし
彼女にとって無機質な存在でしかない彼の声は
彼女に届くはずもない
最期の時が近づく
ふと見せる表情
大好きだった
話しかけてくれた夜
幸せだった
大切なものを手に入れた
「生きる」意味、喜び
そして
人を愛するということ・・・
せめてこの想いを伝えられるなら
例え全てを失っても構わない
せめて、この想いを・・・!
訪れる、最期の瞬間
君のいない永遠ほど
世界中で恐いものはない
幾千の月日の先に辿り着いた想い
伝える術なく
ただ見送る事しか許されないの?
遠ざかる、影
「・・・・・・・・!?」
奇跡が一粒の涙へと変わった
それは
『永遠』と引き換えに
彼が手に入れたモノ
それから
永遠を失った彼は
静かに朽ちていきました
彼女に優しく抱かれながら・・・