互いを温めるかのように繋ぎ続けた手が離れて、空いた手が冷え始めた頃に世界の理不尽さを知る。『続き』なんて知りたくなかった。『これから』なんてほしくなかった。素敵な物語を描いてたまま『そのまま』を誰よりも僕は望んでいた。『明日』などいらなかった。君がいなくても明日がくる事を知っていたから。泣いても、いつか笑うのを知っていたから。僕が全てをなくしても明日が来るのを知ってしまっていたから。
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