出航は
いつだって不定期

代価は後払い

永住は不可
いくら頼み込んでも
許されない

ときに優しくあれば
ときに冷たくもあり

不自由なことはない
不可能なこともない
差別などなく
誰にでも
公平にあるべき場所


大好きな君に逢える

君に触れられる
君を抱きしめられる

疲れ果てたボロボロの
身体は癒され
やすらぎを得る

そしてじゃれあう二人
絶えずに響く笑い声
はるか遠くまで




だけどいつも
別れは突然
手を振る間もなく

ぷつんと途切れる


気が付いたときには
後払いの代価が
枕を濡らしている

胸にぽかんと
開いた穴を
風がひゅーっと
通り抜ける

のしかかるリアルは
あまりにも重すぎて
僕はうつむいた




僕はまた今日も
待ちわびる
それが僕にとって
悪性なものであっても



出航は
いつだって不定期

代価は後払い

大好きな君に逢える
僕にとっての
ネバーランド