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[51810] 仕事
詩人:遥 カズナ [投票][編集]

ドカリと椅子に腰掛けた

さあ 今日のお客さん

靴を磨いて差し上げましょう

縫い目に絡む土埃は

ブラシでサラリと掃き落とし

底に付いた泥やガムは

ナイフでそっとこそげ取る

右の足から左の足へと

あかぎれた指に布を巻き

隅から隅へと靴墨を塗り

息を吐きかけ磨きあげる

紐も硬すぎず 緩すぎず

時間も掛け過ぎず 手も抜かず

顔が映る程にピカピカに

さあ 誰がこれ程磨けよう

されど 誰がそれを知り得よう

お代を静かに受け取って

隅々まで綺麗になられたらら

どうか 清々しく御立ち去り下さい

僕の仕事をその足に

2006/12/03

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