夕暮れの帰り道黒いノラ猫を見て君は笑った。どうしたの?って君に聞いたら一人ぼっちな姿が自分とそっくりだったんだって。僕はまた、それで笑ったの?って聞いたんだ。泣きたかったけど、泣いたら自分もこの猫も可哀相になるだけだから、だから笑ったんだって。君は一人なんかじゃないよなんて言えなかったけど僕がついてるよって言ってあげたんだ。そうしたら君は笑った。その笑顔はさっきよりもかすかにだけど、確かに明るく笑ってた。
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