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[69022] 記憶
《記憶》
雨に濡れた
庭に閉め出された
幼い日を思い出した
小さなあたしは
何も知らず無垢でした
御母(はは)の手は
冷たく温かいものでした
なぜ
忘れることができるのだろう?
欲しいのは、
望んでいるのは、
御母の冷たい手じゃなくて………
雨に濡れたのは
御母でした
泣いているのも
御母でした
「ごめんなさい」
をあと何万回、云えば
許されるでしょう?
2006/03/12
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