ホーム > 詩人の部屋 > 過去ログ > No.70000-70999 > No.70091「窓際にて雨降り走る君」

過去ログ  〜 過去ログ No.70091 の表示 〜


[70091] 窓際にて雨降り走る君
詩人:松尾 優月 [投票][編集]

朝露の潤んだ瞳
嘘ではないこの時を渡り
遠浅の君の素振りに
これまでの痛みを
眠らせたかったあたし

一花涙に浮び
まとった波紋心の
トビラを叩いたのは誰?

どうぞ
好きなだけ
泣いてよ

ちからいっぱい
のばした君のてが
とどきそうで
君の心がとどかない

溢れだした感情は波打ち
最後に君が見せる笑顔を待つ季節
雨は降りつづくから
あのユラメキ
陽炎も消したんだ夏
濡れたままの姿が
乾かない心も知っている

それは
海の見える窓際に立つ君の涙を
ツーっと流し岐路

2006/03/24

前頁] [投票する] [次頁

- 詩人の部屋 -