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[70223] 旅人〜真実の終焉〜
暁は輝いていた
この世界は消えなかった
だけど
彼女は消えてしまった
さっきまで彼女を
抱き締めていた僕の腕に
何も残さず
彼女は僕をずっと
「旅人さん」と
そう読んでいたが
あの時
彼女が光の粒となった
あの瞬間
彼女は確かに
僕の名を読んだ
例えそれが
最初で最後であろうと
僕は忘れない
過ぎ去ったあの
眩い季節と共に
僕は
彼女を生きていく
2006/03/25
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