詩人:松尾 優月 | [投票][編集] |
樹海に迷う様な
空と陸の間の
なんとも言えぬ空気
秋風の終わりの頃
赤茶けた絨毯の上
走る子達の先に見た神社
肌寒いだろう
温かくいれるよう
包みこむ大きなジャンパー
風で揺れる木々とともに
飛ばされそうになるから
手を強く握る
さあ走れ風に押され
坂を下った分
その坂を登りきれ
走って走って走った
その先の
浜風荒れる海の上を
プカリと細い身体が浮いた
そこから見たあなた達は
風の様に
見えないスピードで巻かれ
自分の姿を隠し散らばった
だから
探しはしない
その上を駆け抜けてゆく
風よりも早く