ホーム > 詩人の部屋 > 過去ログ > No.72000-72999 > No.72094「不安定な季節は蒼に流れて」

過去ログ  〜 過去ログ No.72094 の表示 〜


[72094] 不安定な季節は蒼に流れて
詩人:松尾 優月 [投票][編集]


触れる感覚のない
朝焼けはゆれているの
抱きしめてさえも
届かないものはあなた
春に降る鼓動が
不安なあたしには
聞こえない
ゆびさきだけ繋ぐ言葉を
目覚めにほしいまま
泣かない窓をあけたら
秋色の朝焼け
春に降る花びらが
過去となる落葉に触れる
秋色のさりげないそら
散る春の朝に心を繋ぐ
咲く秋の夜は脳に離す
春色の混じる朝焼け
風は落葉を飛ばして
離れていくから
朽ちるから
自然体
あたしの鼓動しか
聞こえない
ディスプレイのあなたに
触れる今、泣いている
あたしにとって
そらはもう
蒼く流れていた

2006/04/12

前頁] [投票する] [次頁

- 詩人の部屋 -