詩人:遥 カズナ | [投票][編集] |
疎遠だった姉から
「金を貸して欲しい」と頼まれた…
子供の頃
からかっては怒らせてばかりいた 姉
長女というだけで
僕らの為に我慢ばかりさせられて…
いつか
隠れて
おやつを独り占めした僕を「大嫌い!」だと言って泣いて責めた…
時が経ち
夢見がちな青年になった僕に
「普通が一番 難しいだよ」って話してくれた…
生きて行く程に
その言葉は僕に重くのしかかって来た…
明日 姉の口座にお金を振り込む
受話器の向こう 声を震わせながらあの堅実な姉の頼みを聞かされた時から
僕の心は痛い