詩人:フィリップ | [投票][編集] |
どこにでもいるような
在りふれた君は
とても泣き虫で
例えば君が僕を迎えに来てくれたとき
僕が爆睡してて
駅に降りなかったとき
信号のランプが故障して
赤ばっかりになって
「番組始まっちゃった」
っていって泣いてたり
とにかくそういう
些細な事でも
君は直ぐに泣き出した
喧嘩しても
真っ先に泣き出すのは
君の方で
僕はその度
巨大な罪悪感を覚え
もうどうしようかと
涙をすくってあげて
ペロって舐めてみたら
そこに薄い塩味が
瞬くまに広がって
それでも確かに僕ら
愛し合っていたんだ
涙の訳が良かろうと
悪かろうと