ホーム > 詩人の部屋 > 過去ログ > No.79000-79999 > No.79189「泣き虫な君へ」

過去ログ  〜 過去ログ No.79189 の表示 〜


[79189] 泣き虫な君へ
詩人:フィリップ [投票][編集]

どこにでもいるような
在りふれた君は
とても泣き虫で

例えば君が僕を迎えに来てくれたとき
僕が爆睡してて
駅に降りなかったとき

信号のランプが故障して
赤ばっかりになって
「番組始まっちゃった」
っていって泣いてたり

とにかくそういう
些細な事でも
君は直ぐに泣き出した


喧嘩しても
真っ先に泣き出すのは
君の方で

僕はその度
巨大な罪悪感を覚え

もうどうしようかと


涙をすくってあげて
ペロって舐めてみたら

そこに薄い塩味が
瞬くまに広がって

それでも確かに僕ら
愛し合っていたんだ

涙の訳が良かろうと
悪かろうと

2006/06/28

前頁] [投票する] [次頁

- 詩人の部屋 -