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[83235] 朽ちる意
詩人:凪都 [投票][編集]

解らないを積んだ座布団
畳み一枚の世界の上で
無知とは程遠い未知の先
築50年の木造住宅内から
俯き詮索し続けた3年間
風は今でも吹かない

自己を支える大黒柱に
白蟻の姿を見た頃
みんな丸く見える事に
気が付いた気がした

歴史を見上げるセメント
長かったのか短かったのか
これからもだったら
途方に暮れてしまうかな

整備済みの道路から
砂利道を捜し出す両足は
固くなかった意志に
私は苦笑いを浮かべる

無関心なのな
許しただけなのか
漂い掴めぬ答えを
白熱燈で溢れた部屋にて
解らないを抱えて正座

2006/08/08

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