詩人:あいる | [投票][編集] |
あの日
零したのは
見つけやすい場所に隠して
君は言ってたっけ
かくれんぼは
下手なままでいたいな。
何度このドアノブを握り
君を探しにいったろう
台本通り流れる
夜の電波だけが
あの家と
この家を繋いでいた
あの日のままで
隠れてた気持ちも
淋しくなってドアノブを
開き出ていった
空を旋回して
地球をくまなく眺めて
君を
見つけてあげられなくて
ごめんよ。
諦めると許すは違うね
鬼のいない
かくれんぼをしようよ。
いつも見ていてあげる。
何度このドアノブを握り
君と同じ空気を
浴びにいったろう
君と歩いた公園で一人
見慣れた花壇に
咲き始めた花
今わかったよ
二人のために咲いてたと
思ってた花は
ただ無機質に
咲いてるだけだった
この花の名前は?
いつのまにか想いが
ボクの声を代弁したのか
ちょうどあの頃の
ボクらくらい
カップルが教えてくれた
どおりで
いい匂いがすると思った
そうか。
君と 同じ名前だ。