| 詩人:花 | [投票][編集] |
「好きです」って言われて僕は 一呼吸した後
頬笑みながら 俯き 泣いてしまった
どうしてだろう
なぜだろう
自問しながら 答えは既に決まっている
遠くなった秋の空に
君の輪郭を思いながら
君じゃなきゃいけない理由を探す
簡単さ
好きなんだよ
君が好きなんだよ
君を好きなんだよ
他の誰かに与える隙間ないくらい
悲しくなるよ
切なくなるよ
可笑しくなるよ
「好きです」
この言葉が
一層 僕を突き落とした
言いたくて言えない言葉
甘く残る 言葉のフィルム
コマ送り 途切れ
フィードアウト
君しか いらない
喉に詰まる異物
吐きだそうにも飲み込もうにも
ただ
もどかしくて
君が歩む 幸せを
気付かないように
それでも
僅かに
祈ってる