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[90258] 伝書鳩
詩人:千波 一也 [投票][編集]


約束は

どこにあっただろう


あれは

空という名前だ

これは

風という感覚だ

それは

流れというかたちだ


もとめるこころが

あまりに

過剰になったとき

罪は

かなしく

約束を呼ぶ


まっすぐな想いに

運ばれてゆく

真白き鳥よ

おまえの異国は

どこに待つ


片隅から

片隅へ

情愛も讃美も宣誓も

いのちを

守るために

すがたを変えながら

遙かな脆さは

遙かに

続く


約束はいくつでも


真白き鳥に

運ばれてゆく想いよ

おまえの異国は

どこにでも


伝えたいことがある

ちいさな窓から順番に

めぐりつないで

輪となるように



2006/11/27

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