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[91146] 人混み
詩人:じぇん [投票][編集]

田舎育ちの俺が今
渋谷の交差点に立っている

どうしようもないくらい空虚な心に
人混みと言う名の兵隊が押し寄せてくる

みんな気付かないだけ

みんな気付けないだけ

俺は人混みに
馴れてしまった

針に糸を通すほど難しかった前進が
今は攻略本を持つGAMEより簡単で

人の裏の顔を覗こうとする俺の顔は馬鹿面で

なにより

猫背で赤いパーカーの俺は目立ち過ぎる

「人混みに馴れる」
良い事か悪い事かはわからないが
俺の心には
寂しさがあふれてるよ

毎日の様にハチ公前で夜10時半

赤いパーカーを羽織りタバコをふかして

馬鹿だぜ

少なくとも二年前の俺は

こんな自分になってるなんて思いもしないだろうな


田舎生まれの俺が
東京に負けた瞬間
全てが終わったような気がした

2006/12/11

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