詩人:甘味亭 真朱麻呂 | [投票][編集] |
あの日、あの夜から
自分の限界を知り
こんな雨の中
ひとりぼっち
寂しさ紛らす愛を探す
手探りにまさぐる
左手でやっと掴めたのはボロボロになったキミでした
今にも泣き出しそうなボロボロなキミでした
限界…
もうダメそうだ…
弱気な気持ちを何度奥へ奥へと押し込めても
涙は正直で次から次へと瞳より溢れてくる
あぁ…
雨が降ってる
パラパラと二人の合間に壁をつくるように
雨は降り続く
そっと恋の終わりを囁くように
この場面はやがて忘れられぬ傷になり
深い深い記憶の障害になる
あぁ サヨナラなんてしたくないのに
あぁ サヨナラでしか終わりはこない
雨はだんだん強くなる
二人の心に徐々にたまっていく
あぁ…
これで サヨナラなんだね
あぁ…
キミの後ろ姿
雨の中
涙で曇った視界にかすかに揺れて
小さくなってすぐ消えた
雨は明日も止まずに続くらしい……。