| 詩人:松尾 優月 | [投票][編集] |
冬物の風が雲をかける、と、
半真が受ける、月齢。
隣り合わせではなくて。
鏡面はない。霜降りの田畑が留まる。
ふぁ、と、し。の、
あと、いくつかの、
静けさの。耳鳴りが、
ピッチが合わないらしく、
揺れて聞こえる。
寒々切れ込む、風から、
僕は、ライターの炎を囲い込み、
星にだって、見せたくない影があるの。
と、唄う。
タバコをくわえ込み、風のタクト。読み誤り。独り歩き、暗合する。
小刻みな、Vibrate。
月は、香り澄む。
寒々なのに。
寒々なのに。
範囲を取り払うように雪。の、花を繋ぐ首飾り。ください。
真上を過ぎる、の蝕に仰いだ、けれど、かすりすらしない。
(独立した双音響に自分の声を、重ねた。)
「ふれるかんかくのないあさやけはゆれているの。だきしめてさえもとどかないものはあなた」
、
寒々だから。
包まれたい。
小刻みな、Vibrate。
月。つめたい。
だけどね。
指切りしたよ。
次も、そのまた次も、だよ。
触れたい、までの、寒気流と音。
雪降る星の季節の中で。